「通信制高校に入ったら人生終わり」ではなかった…元中高一貫校生の胸の内

通信制高校 卒業 不登校

私は元々中高一貫校に通っていました。しかし中学2年生で精神疾患にかかり、不登校に。エスカレーター式で高校に進学するも、出席日数が足りず留年。その後、通信制高校に転入し、卒業しました。

通信制高校に入る前は「人生終わった」と本気で思っていました。なぜなら、通信制高校に対するイメージが最悪だったからです。通信制高校は「残念な人たちが集まる場所」だと思っていたのです。

しかし実際は違いました。大学進学を経て社会人になった今、「通信制高校のおかげで人生が始まった」と心の底から思っています。この記事ではそう思うことになったエピソードをお伝えします。

通信制高校に対するイメージ

冒頭にも少し書きましたが、私は通信制高校にとても悪いイメージを持っていました。通信制高校は、普通の高校に通えない“ワケあり”、もしくは勉強嫌いのヤンキーが集まる「最底辺の学校」だと思っていたのです。ひどい言い様ですが、正直に書きます。念のために言いますが、現在はそのようなことは微塵にも思っていませんよ。

そんなイメージを抱くことになった背景

なぜそこまで通信制高校を毛嫌いしていたのかというと、一足先に通信制高校に通っていた友人から、通信制高校の実情をいろいろと聞いていたからです。「見た目の奇抜な人やリ〇カ痕だらけの人ばかりで、授業中は騒がしく、口を開けば異性の話」とのことで、話を聞いただけでも気が遠くなりました。自分とは住む世界の違う人たちが行くところなのだと感じました。

そして、自分の目でもその有り様を見ていました。

高校で留年が決まって今後のことを考えたとき、通信制高校への転入が選択肢に挙がって、一度だけ地元の通信制高校の見学に行ったのです。そのときに出迎えてくれたのは、小学生時代の同級生のお姉さん。出迎えてくれたと言っても、ただの偶然でしたが。

バサバサの二重つけまつ毛、プリン×傷みMAXの金髪、ルーズソックスに超ミニ丈のプリーツスカート、極めつけに廊下中に響き渡る笑い声。忘れやしません。「うちの妹の同級生だよねぇー?」と声をかけられたときには、ちびることすらできませんでした。

そんな経験のせいで、ギャルが大の苦手だったのです。だからギャルのいる通信制高校には嫌悪感しか抱けなかったのです。(「今はギャル好きです」という要らぬ報告もしておく。)

通信制高校にだけは行きたくなかった理由

通信制高校に行きたくなかった理由は「ギャルがいるから」というのもありますが、もっと複雑なものでした。思い出すだけでも胸が痛くなります。

私の通っていた中高一貫校は、偏差値的には中堅でした。しかも滑り止めの滑り止めで、大した行きたいと思っていたわけではなく、「地元の公立中に行くよりはマシか」という程度の気持ちで入った学校です。それでも小学生の半分の時間を塾通いに割き、遊びたいのを我慢して入った学校ですから、当然執着します。不登校になった理由が学校にあったわけでもありませんし、何とかして卒業したいと思っていました。

そんな状況で、わざわざイメージの最悪な学校に行きたいわけがありません。「最底辺の学校」に行って自分を「最底辺」に仕立て上げたいわけがありません。

▼当時の葛藤はこちらの記事により詳しく記録しています。

通信制高校 卒業 不登校中高一貫校から通信制高校に転入したきっかけと理由

通信制高校に入って「人生終わった」と絶望する日々

通信制高校に入ることになったきっかけは、高校での留年でした。留年を言い渡されて、今後どうするか考えたときに、自分にできそうなことは「通信制高校に行く」ことしかなかったのです。決して夢や希望、目的を持って入学したわけではありません。

中高一貫校にいればそれなりの大学に行けるだろうし、そうなればそれなりの職にも就けると思っていました。それが通信制高校という「最底辺の学校」だったらどうでしょう。当時の心境としては「お先真っ暗」です。

どうしても「人生終わった」としか思えなくて、入学手続きを済ませ、実際にスクーリングが始まっても絶望を感じ続けました。少なくとも大学に受かるまでは。

通信制高校が人生を始めてくれた

「人生終わった」が口癖というか、自分の思考のスタンダードになっていた頃、大学に合格しました。それがきっかけで少しずつ考えが変わっていきました。

晴れて大学に進学すると、楽しく嬉しいことばかりで、青春時代が遅れてやってきたようでした。中学2年生から二度の高校1年生を経て5年は自室に引きこもっていた私とって大学は、それはそれは異世界のようでした。5年の間、ほとんど人と関わっていなかったので、人間関係の構築の仕方がわからず嫌な思いをし、させることもありましたが、それも良い経験になりました。

大学卒業後は国家資格を取り、大学病院に就職。産休・育休などの恩恵を受けることもできました。

これらはすべて通信制高校のおかげです。通信制高校に行って「高卒の資格」をもらえたからできたことです。

中高一貫校に執着していたら、もしかしたら「高卒」にはなれなかったかもしれないし、中退して高認を受けようとしたとして、受けるところまでいかなかったかもしれません。というか、その線の方が濃厚だったと思います。なかなかにひどい精神状態でしたので。

通信制高校に入ったことで「人生終わり」だと思っていたのに、通信制高校が私の人生を始めてくれました。

もちろん、大学進学や就職だけが人生のすべてではありません。しかし生き方を大きく変える要素なのは事実ですので、進学も就職もできて、本当によかったと思います。精神疾患を抱えていてもその道に繋げてくれた通信制高校には、心の底から感謝しています。

精神疾患は通信制高校に行ったから善くなった

中学2年生から抱えていた精神疾患は、通信制高校に行ったから善くなったと思っています。通院と服薬は大学1年生の途中まで続きましたが、それ以降は決別しています。

中学生のとき、児童精神科の医師に「病気を治したいのなら、学校を休みなさい」と言われたことがあります。衝撃的でした。“学校を休むことは悪で、這いつくばってでも学校に行くことが善だ”と親子で疑わなかったので。私が「学校に行きたい」と思う気持ちは、そんな考えから沸き起こっていたのかもしれません。“行かなきゃいけない”という強迫観念みたいなものでしょうか。

通信制高校に入って、週1~2日・1日1~2時間程度だけがんばって学校に行って、あとは出席日数を気にすることなく一日中寝たり、気が向いたときにドラマを観たりして過ごしたおかげで、精神疾患は次第に善くなっていきました。大学受験の勉強をバリバリできるくらいまでの回復はしませんでしたが、状態の閾値が-100から100まであったとして、元々の状態を-100だとすると、50くらいまでは上った感じです。

児童精神科医の「休め」という言葉の意味が、通信制高校での3年間でよくわかりました。

おわりに

もし「通信制高校に行ったら人生終わりなのかな…」と不安に思って通信制高校への進学を決めあぐねている人がいたら、声を大にして言いたいです。「通信制高校に行ったら人生始まるよ」と。

一にも二にも、「高卒資格」が大事です。どこの高校を出たかよりも「高卒資格」が大事です。高卒資格があれば進学だって就職だってできます。(中卒でも就職はできますが、職域が高卒以上に狭まります。)

まずは自分がどんな学校に行けば「高卒資格」を手に入れられるのか、よく考えてみましょう。

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